こんにちは、
元消防士YouTuberのKIYOYUです。
今回は、私が消防士になりたての時、
どのようにして料理を学んでいったのか
その過程についてお話しします。
消防士の生活と料理の重要性
消防士の仕事は過酷で忙しいですが、
自分達で料理をすることは
生活の一環であり、
ある意味仕事の一部です。
もちろん料理を正しく作ることは
健康を維持するためにも重要です。
私も消防士になる前は
大学を卒業したばかり。
料理なんてしたことのない
ド素人でした。
そんな私が少しずつでも
料理の腕を上げることができた
基本的なステップを紹介します。
1 、料理の基礎を固める
先輩から学ぶ
ここでいう基礎は
料理の常識を覚えていくことです。
特に消防の先輩方は、
後輩の
皿洗いから
調理器具の扱いまでを
しっかりと見ています。
常識はずれというか
ズレたこと
をしてしまえば、
信頼を失ってしまうことも
あります。
先輩方の
考え方もそれぞれ違うので
難しいですが、
メニューを考え、
材料の注文から
料理が完成するまでの
全プロセスをしっかりと見て、
絶対に失敗がないよう
後輩の行動に目を光らせています。
それは全消防士が同じ料理を
美味しく食べられるようにするため
チェックする意味ですが、
本当に細かいところまで
見ています。
新人は皿洗いから
皿は洗ったか?
洗剤はつけたか?
「それしか洗わないの?」
「急いでもいても水をちゃんと切れ!」
「いつまで皿洗ってんだ?」
「その鍋、何に使うの?」
など、
新米消防士の料理は
皿洗いからスタートします。
手伝ってくれる先輩方は、
一番下っ端が用意した
包丁、まな板、ザルなど
を使い、
気持ちよさそうに
野菜などを切りはじめます。
私が新人の頃、
何とかして
調理の工程に
参加したくて、
必死に追いつこうと
焦りながら
皿洗いをしていました。
皿洗いのときに
大きな音も立てては
いけませんでしたので
少しでも皿の扱いが
乱暴と思われると
「うるせぇ!」とも
言われてしまいます。
新人のときは
メシ作りも
災害現場と同じように
段取りを意識し
必死だった
記憶しかありません。
包丁を使うステップ
「これが作りたい!」と
イメージする料理を作るには、
包丁の使い方から、
焼き加減や
茹で時間などをキッチリ
意識しなければいけません。
例えば
焼きそばを作りたい時、
キャベツから炒めては
いけませんよね。
火の通りづらい、
ニンジンや肉から
炒めはじめますね。
包丁を使うときに
意識したことをご紹介します。
キャベツは
葉の部分と、
芯の固い部分を
私は切り分けていました。
芯の部分は後で炒めるときに
葉の部分より先行して
火にかけたいので
葉とは別のザルに
切り分けました。
あと、豚肉を切るのは
一番最後にしていました。
なぜなら包丁が汚れて
洗う手間ができるからです。
豚肉には菌があるため、
なるべく
最初にフレッシュな野菜を
切り尽くしてから
最後に豚肉を切るようにしていました。
それ以外では基礎知識として
包丁の切り方である
「千切り」や「イチョウ切り」などの
野菜の切り方の名前も
もちろん覚えていきましたね。
よく先輩から
「おい、これ半月切りにしてくれ!」
「これ、白髪ネギにしてくれるか?」
など指示が下されることもあります。
頼まれたときは
少し成長を感じることが
できたので
嬉しい気持ちはありました。
2、自宅で実際に作る
キャベ千など、休日と非番は母ちゃんと練習
いざ料理を作るとなると、
なかなか職場では
練習できないものです。
スピードを上げるには、
やはり動作的なスピードを
上げるしかありません。
私はキャベツの千切りが苦手でした。
職場で先輩からよく
「お前の千切りは千切りじゃなくて
百切りぐらいだな!
これじゃあ太過ぎるよっ!」
と言われました。
そんなこともあり、
私は料理にも練習が必要だと
痛感し、家でも練習することにしました。
例えば
休日、非番にはキャベツをひと玉
買ってきて夕方から
時間をかけて千切りの練習を
していました。
身近に料理の先輩
「母ちゃん」がいたので、
コツやポイントなど
レクチャーを受けて
実践していました。
また別の日にはリンゴを何個か買って
包丁で皮をむく練習もしました。
家族に料理をふるまう
私は非番の日の夕食を
なるべく自宅で作るように
しました。
「今日の晩メシ、俺が作るから
何もしないでね!」
と母親に伝え、
サラダと味噌汁と
麻婆豆腐を作ってみました。
味付けは味見しながら
甜麺醤(テンメンジャン)
豆板醤(トウバンジャン)
コチュジャン
などを入れました。
苦戦したのは
豆板醤を入れ過ぎると
辛くなり過ぎることと、
最後に水溶き片栗粉を入れますが
事前に用意しておくと
器の底で沈澱して固まることでしたね。
あとはうまくトロミが出せるかどうか。
消防署だと中華鍋で作り
火力も家庭用とは段違いに
強いので、
消防署で作るときは
ネギやひき肉などを
焦がさないよう注意が
必要です。
また家族にふるまった上で
ポジティブな意見も
ネガティブな意見も、
料理の向上に役立てましょう。
料理を改善していくことも
成長の一環です。
3、レパートリーを増やす
自信がついたら
料理が慣れないうちは
継続して自宅で料理の
練習をするようにします。
そのような中で
作れるものが増えてくると、
自信もついてきます。
自信がつくと、発想も湧き、
工夫して作れるようになります。
「ハンバーグを作りたいけど、
牛挽き肉は高いから、
材料費を抑えたいし、
豚挽き肉にして豆腐で
かさ増ししよう!
シイタケのみじん切り
も入れよう!」
「海鮮丼作りたいけど、
刺身が高いから、
小さめに作って、
蕎麦との
セットメニューにしよう!」
など
「コストを抑え、
栄養もしっかり摂れる」
発想もできるように
なります。
個性的な味付けは要注意
「自信がついたからひと通り
自由に料理ができる!」
と思ってきたら要注意です。
そんなときは
新しい料理や味付けに
チャレンジしたくなるものです。
「かくし味にチョコレートを入れよう!」
「テレビで見たけどアイスを入れると美味しくなるみたいだ!」
「台湾まぜそば、よく分からないけど、やってみようかな?」
というように
自分の感覚で作りたいと
感じるときもあるかもしれません。
自信がついた
とはいえ、
消防署での料理では
冷静になりましょう。
あまり、個性を出し過ぎると
周りも黙ってはいません。
みんなで作り、
みんなが食べる料理なので
普通が一番。
一般的な料理を
ほんの少しの隠し味などで
美味しく魅せるのが
本当に信頼を得るコツかも
しれません。
【消防士】消防署で作る料理のメニューを紹介!毎日食べる消防メシとは!?
4、職場で活かす
大切なこと
いろいろ書きましたが、
最も大切な事は
それぞれの職場に存在する
習慣に合わせて
料理をすることです。
各消防署で作る料理は、
共通点はあっても、
やはり各消防署の個性が
あることは間違いありません。
私の勤めていた消防署は
なぜかカレーは必ず
ジャワカレーでした。
また
ある上司の好みで
カレーには必ず
インスタントコーヒーを
入れていました。
「郷に入っては郷に従え」
という言葉もありますが、
まさにそのとおりで、
各消防署で作られ続けている
メニューを継承していくことが
何より大切だと思います。
まとめ
個人としては、
料理をする上で
上達に焦らず、
料理のプロセスを楽しみながら、
自身のスキルを向上させていくことが
大切と言えるでしょう。
消防士ですから、料理よりも
もっと大切な業務があるはずです。
消防士の方は、
自身の所属する部署での業務に専念しながら
リラックスして
料理も楽しんで学んでいただきたいと思います。
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