【火災原因調査】金属の燃焼についてチェック!文章上での表現を確認!

火災原因調査

こんにちは、
元消防士YouTuberのKIYOYUです。

今回は、金属類の焼け方に焦点を当てて
説明をしていきます。

焼け方の強弱

金属類も火災によって受けた熱の程度を残すことについては木材の燃焼と同じです。

熱を受けた影響は「外観」と「金属組織」
に現れます。

外観

シャッターやロッカーなどに
使用される金属は、表面が防錆のために
塗料でコーテイングされているのが
一般的です。

熱を受けた影響については
以下のとおりです。

変色→変形→溶融

加熱を受け続けると
上記のような経過をたどります。



 


 

変色

変色した状態というものが
どのようなものなのか
ポイントを参考に挙げます。

•表面の塗料が焼け煤(すす)が付着した状態
•煤が焼失して塗料が灰化した状態
•地板が変色した状態

(*鉄材は、日時の経過とともに
焼けが強かった部分ほど
錆が目立つようになります。)

 

テンパーカラー

また、金属の変色は
加熱温度によって
特徴的な色を示します。

300 °C以上になるとテンパーカラーを示します。

以下でステンレス鋼と
冷延鋼板のテンパーカラーの例を
示します。

 

このテンパーカラーを目安として、
「焼け方の強弱」を判断できるだけでなく、
現場に残る金属類の「焼け方の方向」を判断することができます。

どこからどの方向に
燃え進んでいったのかが
見てとれます。
加熱温度が高い方が
出火箇所に近いことがわかりますね。

 

変形(湾曲)

火災により熱を受けた金属は、
聞き慣れないコトバですが、
溶融する前に自重などで
「座屈」します。

座屈は一般的に荷重を加えて
生じるものです。

火災現場では、「湾曲」
という形状で焼けた後の結果として、
残ります。

一般的に、
金属の湾曲の程度が
受熱の程度と比例する
としてされています。

溶融

続いて溶融についてです。

金属によって溶融温度等は異なります。

火災現場では、
溶融金属の種類を特定できれば、
溶融した金属から考えて
その箇所の大体の温度を知ることができます。

また、同じ材質が別の部屋など
複数箇所にあるならば、
溶融の多い方が
より多く熱を受けたことになるので、
複数箇所にある金属の溶融状態を
たどることさえできれば
「焼け方の方向」を
判断することができます。


コメント

タイトルとURLをコピーしました