【消防士】残酷な運命の職場環境。こんなはずじゃなかった。今治市消防本部の事例から考える。

公務員試験

こんにちは。今回は元消防士の立場である私から、
消防の職場環境について詳しくお話ししていこうと思います。

今治市消防本部でのハラスメント

今治市消防本部は3年前にも
部下職員への叱責や平手打ちなどのパワハラがあったということを認め、
関係者を処分した経緯がありました。
そして、その流れから
市内の消防署に「パワハラ相談員」を設置するなど、
再発防止にも積極的に取り組んできた
印象があります。

しかしながら複数の関係者によると、
2025年3月4日時点でも
人格を否定し侮辱する発言が横行していたとされています。

部下に顔を近づけて
過度な説教をする異常行為もあり、
精神科に通院しているという職員や
休職、退職した職員もいるそうです。

一番の問題は、組織として
パワハラの事実は無かったと
認めていないことです。

昭和の雰囲気が残る職場

消防の職場は
昭和の風潮が色濃く残っている職場
だと言えます。

パワハラが当たり前だとは
それぞれの職場で、
いろんな方がいるので
一概には言えません。

ただ、上司の命令は絶対であり、
入庁したばかりの新人は、
ほとんどの場合、上司の命令に従って
動くことになります。

何でも言うことを聞く新人に対して
上司はプライベートの時間まで
新人を拘束していきます。

今、この世の中であれば大問題でありますが、
消防署によっては実際に起きていることです。

車を使いたければ、
休日まで部下に連絡を入れて
「少し手伝ってくれ」と依頼しますし
上司の役に立たなければいけないと
部下も必死になります。

部下が上司の依頼を断ったときに、
関係が悪くなる事は
言うまでもありません。

しかし、調子に乗った上司は
どんどん過大な要求をしていくか、
あるいはプライベートでも
部下に依頼をするということを
常態化させてしまうのが現状です。

上司には
悪気や、
パワハラであるとか
間違ったことをしている
なんていう自覚は微塵もありません。

女性消防士であるメリットとデメリット

過去の自分と現代の若者を比べてしまう

なぜ、上司はこんなことをしてしまうのでしょうか?

これは私の見解ですが、
やはり過去の自分と
今、目の前にいる部下を比べてしまう
のだと思います。

「過去の自分はあれだけ頑張ったんだから、
これから入ってくる部下も同じように苦しまなきゃいけない。
それが消防の文化なんだ。」
と、過去の自分と照らし合わせてるのだと思います。

訓練はもちろん。
食事つくりも。
上下関係も。
プライベートも。

自分が今まで苦しんだのに、
新しく入ってくる若者が
気持ちよく働いているのは
やはり気持ち良くないというか
受け入れがたい現実で
あるかもしれません。

その行き場のない怒りが、ストレスとなり、
場合によってはパワハラをすることに
よって具現化していくのだと思います。

若年層にも広がるハラスメントの動き。成田市消防本部の事例から考える。

結果、消防に入りたいと思う若者は減少

今の消防は、
過去の消防が築いてきた
負の歴史の象徴です。

長く根強く残った文化を、
簡単に現代のカラーに
変える事はできません。

したがって、
民間企業との間に
差が生まれてしまうのは必然です。

今の世の中は情報で溢れているので、
賢い若者であれば、
消防とはどういう組織なのかを
ちゃんとリサーチした上で
入るかどうかを判断します。

ニュースで消防士による不祥事が
繰り返されるたびに、
消防に入りたいと言う若者は、
減少しているんではないかと常々感じます。

消防で流行る下剋上!?逆パワハラ?その実体とは?

消防に入ってもすぐ辞めてしまう

今の時代、転職は当たり前です。
優秀な若者は、
嫌だと感じたら
すぐ辞めてしまうと思います。

他に行き場はたくさんありますから。

消防に入ってくる子も、
民間企業に就職する友達が
大体いますので、
もしハラスメントがあるとするなら
民間企業との職場環境を比べて
自分が入った消防の職場環境
がどれほどおかしいものなのかを
深く考えるようになります。

その結果、
辞めてしまうと言う人も
現実に多くいますし、
私も辞めてしまった
元消防士の一人です。

誰かが消防を辞めたと言う話は、
身近でもよく耳にします。

組織に求めること

一過性の対策は本当に無意味と考えます。
消防では大きな事件があると、
必死になって職員対象の研修を行ったり、
会見を開き謝罪の言葉を口にしますが、
本当に無意味だと感じます。

一度や二度、
研修を行ったところで、
職員の行動に変化があるとは思いません。
問題起こした人間は依然として組織に残るので、
しばらく、
おとなしくしているだけだと思います。

要は人間性の問題なので、
トラブルを起こすような人間は、
簡単に懲戒にしてしまった方が組織のためだとは思います。

しかし、それができないのが、公務員の世界であり、
問題の当事者はクビにはならず、
組織の看板が汚れていくだけの対応で済まされるのが現状です。

私が消防の組織に求める事は、
決して一過性の対応ではなく、
組織を根本的に変える人事配置を
しっかりと検討してもらいたいと
いうことです。

今後の消防の組織体制に
期待したいと思います。

おそらく無理ですが。
【地方公務員法】公務員の処分について。懲戒?分限とは?佐賀県の事例から確認。

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