【災害時の心理】避難をするときの心理状態は?正常性バイアスと同調バイアス。逃げ遅れないために・・・

出来事

こんにちは。
元消防士YouTuberのKIYOYUと申します。
今回は、災害時において、
人はどんな心理状態にあり、どのような行動をとるのか
をご紹介したいと思います。

結果として
逃げ遅れてしまうのか、
助かるのか、
明暗を分けることになるので
しっかりと確認していきましょう。

なぜ逃げないのか?

人は自分が危機的状況であっても
避難行動をとらないことがあります。
それは、危険である事を軽視したり、事態を楽観視したり、周りが騒がないからなど、
「自分は大丈夫」と錯覚するような心理状態になるからです。

誰もがこの心理状態に陥ることがありますので、
命を守るために、正しい避難行動が取れるよう
意識していきましょう。

バイアスとは?バイアスは捨てることが大切

先入観や、偏見、思い込みのことを
「バイアス」と言います。
この「バイアス」が危機的状況でも働き、
災害時の逃げ遅れ等につながる恐れがあります。

避難行動における心理的特性

それでは具体的に、
危機的状況でどのような心理状態になるのか、
一つずつ確認していきましょう。

正常性バイアス

火災発生時や、地震や風水害に巻き込まれたとき、
避難するための知識はあっても、
実際には「多分大丈夫」、
「大したことないだろう」
と考えてしまいます。

「自分が死ぬ」という否定的な考えをしないのです。

たとえ、非常ベルが鳴っても、
避難勧告が出ても、
逃げない人が多いのは、
「正常性バイアス」が働いてしまうことが原因です。

正常性バイアスが働くと、
災害時であろうと、
落ち着こうとする心理が働くので、
即座に避難行動をとろうとはせずに、
結果として逃げ遅れに繋がります。

同調バイアス(多数派同調バイアス)

周囲の人の様子を見て、周囲の人の行動に合わせることを
「同調バイアス」と言います。

同調バイアスが働くと、
災害時には周囲の人の行動をうかがっているうち
火の手が迫ったり、津波が押し寄せたりと、
避難が遅れる原因になり得ます。

どうすれば良いのか

火災や地震、津波などの災害が起きた瞬間、
周囲に率先して避難する人が何人もいれば、
多くの人が逃げ遅れることにはならないはずです。

「大げさに騒ぐのはカッコ悪い」
なんて考えは持たないようにしましょう。

また、災害時に大勢の先頭に立ち
避難を呼びかける人の存在が、
逃げ遅れを防ぐことになります。

「何かがあってから動けば良い」ではなく、
「何かがあってからではもう遅い」という気持ちで
防災意識を持つことが非常に重要です。

空振り三振はよくても、見逃し三振はダメ!

私が所属していた消防本部の
救助隊長がよく口にしていた言葉です。

少し話が逸れますが、
私が消防士として消防署で通常勤務していたときの話です。

一般電話で、
「救急車を呼びたいが迷っている、親がとても苦しんでいる」と
通報が入りました。

緊急性が高いと判断して、
「呼んだ方が良いです」
とすぐ人定をとり、
消防署から119番通報しました。

一瞬の迷いで被害は何倍にも
なります。命にかかわる
緊急性が高いことは、
たとえ誤報であっても
迅速な対応が必要です。

緊急時、災害時は
カタチや人目を気にすることは
ありません。

「いたずら」とは違いますので、
進んで行動に移すことが大切です。

知ってる?【ドアの開き方】避難は外開き?防犯は内開き?

まとめ

いかがだったでしょうか。
災害時の避難行動は
自分の命を左右するため、
冷静な判断力が大切です。

正常性バイアスや同調バイアスに
囚われないよう、
普段から災害時のイメージを
持っておくことは重要です。

何より、
災害時に適切な行動がとれるよう、
「こんな場合はどうする?」
「どこを通ってどこに避難する?」
とあらかじめ決めておくことで、
災害時の避難行動に役立ちますね。

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