【元消防士】消防士をなぜ辞めた?消防士を辞めるまで。

出来事

こんにちは!

元消防士YouTuberのKIYOYUと申します。
こちらのブログでは、消防業務をテーマにしていますが、
消防の良い部分だけでなく
「負」の部分も包み隠さずお伝えしていきたいと思います。

今回は元消防士の立場から、
消防士を辞めるまでの考え方について
お話ししようと思います。

辞めたくなった消防士

消防に入り、数年が経った頃、
私は消防以外の仕事に興味を持ち始めました。
「自分が消防士でなかったらどんな人生になっていたんだろう。
今の仕事がベストなのだろうか。」と、
自分の現状に半分、
疑問を持つ日々を送っていました。

辞めたいと口にすれば家族や同僚、
誰もが引き止めようとします。
私自身は辞めること自体には
ほとんど抵抗はありませんでした。
家族を含め周りが反対していたくらいです。
他の消防士でも
辞めたがっている人はたくさんいましたが、
辞めることには相当な勇気が要るようでした。
辞めたいと言っていたほとんどの人は
今現在も消防士として働き続けています。

 

消防士であるメリット

消防士であるメリットはたくさんあります。

周囲の印象が良い

消防という職業は
とにかく印象は良いです。
私の家族は私が消防士であることを
誇らしく思い、近所でも自慢をしていたくらいです。

また消防士は、
人によっては簡単になれるものではありません。
採用試験も、民間とは異なり、面接だけでなく
広範囲に及ぶ筆記試験や体力試験があります。
入り口で相当なエネルギーを使うんですね。

自信がつく

難関の試験を乗り越えて
入庁した時には、
自分自身でも実感するほど
相当な自信得ています。
自己肯定感が強くなることも
消防士であるメリットと言えます。

安定したお給料

爆発的に稼ぐことができませんが、
消防士のお給料は、景気に左右されず、
毎月20万から30万円前後
(20代から30代の消防士の場合)
の安定したお給料が入り、
ボーナスもちゃんと出ます。

定年退職後も就職先が確保されている

主に防災センターやビル管理、
警備職など、定年後も希望すれば
働ける環境は用意されています。

【転職】消防士へ転職のススメ!消防を辞めて見えてきた世界

 

消防士であるデメリット

次はデメリットについて触れていきます。

自信を失うことがある

公務員試験を乗り越えた自信は、
入庁後にはキレイサッパリなくなります。
そしてあらゆる災害現場や訓練を経験し、
多くの人と出会い、
その中で自信を大きく失うこともあります。

これは仕方のないことですが、
たくさんの困難に遭遇し、
自信を失い、
それを乗り越えた上でまた自信を掴み取っていく、
その繰り返しだと思います。

逃げ場のない人間関係

消防の職場環境といえば、
閉塞的で、
勤務中のほとんどの時間を
消防署内で過ごすことになります。
毎日勤務でなければ、
24時間勤務が基本です。

民間企業と違ってランチタイムに少し外に出る
なんてこともなく、ほぼ缶詰状態です。

そこで、一人でも嫌な上司がいると、
その上司に振り回される毎日を送ることになります。
大抵の場合、クセの強い上司は組織の中では有名人です。

そんな人が同じ所属の上司となり、
休みのパターンまで重なると
人事異動の時まで苦しみ続けます。
モチベーションの維持も難しくなり、
毎日暗い気持ちで過ごすことになるんですね。

職場で嫌なヤツがいるのは
もはや当たり前です。
24時間勤務であり
チームで動かなければならない分
人間関係は
避けて通れない問題といえます。

【元消防士が考える】消防士に向いている人の特徴

時代と逆行

消防組織の体質は時代の流れに逆らう傾向があります。
これは組織の体質上、仕方のないことです。

SNSの禁止、副業も制限されており、
触れないことが「良し」とされています。
世の中に便利なものがたくさんあっても、
触れるチャンスを極端に減らしています。

組織として、
SNSを活用し情報発信等をしている部分も見受けられますが、
個人としては
触れるメリットを活かせていないのは本当に残念だと思います。

また、更に拍車をかけているのが、
年功序列だと思います。

歳をとるほど権威を強める
消防組織はカンタンに言うと、
上の言うことしか
聞かない組織です。

言い換えると
上の意見しか通らない組織
とも言えます。

若手が良いアイディアを
持っていても、
組織の上層部は
ほとんどの場合、
即却下します。

逆に上層部が
発案したアイディアなどは
すべて正しいとされ、
それが上手くいこうが、
どうなろうが関係ありません。
たくさんの賛同を得て、
履行されます。

権力者の発言だけがすべて
になっていることに
恐怖すら感じます。

歳をとるほど、
新しいことを嫌う
場合も多く、

プライドも高くなり、
自分の言うことこそが
正しいと
思い込みます。

それが「変化のない」
今までと変わらないやり方
を継続しようという
考えに繋がっている
気がします。

消防に限った話ではないかも
しれませんが、
少なくとも民間企業の方が
流行などを取り入れて、
大きな発展に繋げている
ように思います。

若い社員の発案が
目覚ましい場合もあり、
古い文化に固執する傾向がある
消防組織とは大きく異なります。

まとめ

憧れの消防士になり、
今を一生懸命に過ごしている方も
多いかと思います。

また反対に、
消防士になってから数年が経ち、
今まさに苦しんでいる方もいるかもしれません。

私の考えでは、
本当に毎日暗いキモチから抜け出せないなら
早いうちに辞めるべきだと思います。

若いうちになら
どうにでもなりますし、
消防で得たスキルは
民間ではごく一部、
「狭い分野」でしか
役立ちません。

消防に残り
消防の中で特技を見つける
手もありますが、
消防を辞めた私目線の意見
としては、
消防の外側の世界の方が
可能性が大きく、世界観が
広がっていくことを
確信しています。

自分が予想だにしなかった
道が拓ける場合もあります。
天職に出会えたときには、
人生が180度変わると言っても
過言ではありません。

YouTubeを始めてみる、
ゲーム実況をしてみる、
歌を歌ってみる

何でも構いません。

YouTubeでゲーム実況をして
懲戒処分になった消防士も
いましたね。
あれも素晴らしい
才能だと私は思います。

消防士であり続けるなら、
消防の中でスキルを
向上していくのみです。
それは決して間違いではありません。
素晴らしいことです。

私が言いたいのは、
誰であろうと自分が心から没頭できる仕事、
楽しくて仕方のない仕事に
巡り会えることが正解だということです。

消防の世界は
まだまだ改善の余地がある
と思ってなりません。

職務に専念することも大切ですが
むやみやたらに制限をつくることは
必ずしも組織の向上には
繋がりません。

制限を取り払った方が
可能性は広がります。

私が消防士を辞めた理由の一つは
市町村の枠を超えて、
自分の可能性を広げていきたい
という考えもありました。

今では消防士であったなら
実現できなかったことに
挑戦できています。

消防を出たからこそ
習得できたスキルや知識も
たくさん増えました。

記事を読んでいただいた
全ての方が、
自分が納得する人生を選択して、
突き進んでいけることを
心からお祈りしています。

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