【消火器】泡消火の原理!界面活性剤とは?A火災やB火災に対応?

出来事

今回は泡消火器に使用される
消火薬剤に含まれている
「界面活性剤」の役割について
解説すると同時に、
火災時における消火原理について
説明していきます。

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界面活性剤とは?

界面活性剤とは、異なる物質の界面(たとえば、水と油のように親和性の異なる物質の境界)で作用し、物質の表面張力を低下させる化学物質です。水自体は「表面張力」が高いため、他の物質と混ざりにくくなっています。

分かりやすく例えると、「水と油は仲が悪い、でも界面活性剤はその仲を取り持つ仲介役」という感じです。

これにより、物質が混ざりやすくなります。

例えば、洗剤に含まれている界面活性剤は、
油と水を混ぜ合わせることで汚れを浮かせ、
洗い流す働きをします。

界面活性剤は、洗濯、掃除、化粧品、食品など多くの製品に使用されています。

表面張力を低くするとどうなるか

界面活性剤が含まれていると、
泡が効率的に広がる理由は、
界面活性剤が「表面張力」を低くする
働きがあるからです。

簡単に説明すると、泡を作るには、
水と空気をうまく混ぜ合わせる必要
があります。
水自体は「表面張力」が高いため、
空気と混ざりにくく、
泡が安定しません。
ここで登場するのが界面活性剤です。

界面活性剤は、
親水基(水を好きな部分)と
疎水基(油を好きな部分)の両方を
持っています。
これが水と空気、または水と油など異なる物質との境界面で働き、
表面張力を低下させます。これにより、水と空気がうまく混ざって、
泡が細かく安定して広がりやすくなります。

界面活性剤が使われている消火器

界面活性剤が入っている消火器には、
主に泡消火器(エアロゾルタイプの泡消火器)
があります。

エアロゾルとは、液体や固体の微小な粒子が気体中に浮遊している状態を指します。
霧やスプレー、煙、霧状の液体などに例えることができます。

エアロゾルタイプの泡消火器では、エアロゾルの技術を利用して、
消火剤を微細な粒子状で放出し広範囲の面積に均等に広がります。

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泡消火器での消火原理

泡消火器は、火を消すために水と泡を使います。
泡には界面活性剤が含まれており、これが泡を安定させ、
火の周りに均一な層を作ります。

この泡が燃えている物質の表面に覆いかぶさることで、
酸素を遮断して火を消す効果があります。

泡消火器が使われる主な状況は、
液体火災(油火災など)であるB火災や、
可燃物が広範囲に広がっているA火災などです。

界面活性剤が含まれていることで、
泡が効率的に広がり、
燃焼を抑える効果が高まります。

具体的には、泡消火器の場合、
界面活性剤が泡を安定させ、
火元に素早く広がることで、
酸素を遮断して
効果的に火を消すことができるわけです。

簡単に言うと、
界面活性剤は「水の表面を柔らかくして、
空気と一緒に泡を作りやすくする」役割を持っているのです。

つまり、泡消火器には
界面活性剤が必要不可欠で、
泡を作り出すための重要な成分
となっています。

泡消火器の効果

泡消火器は、次のような特徴を持っています

•燃えている物質を冷却する
•火元の酸素供給を遮断する
•油などの液体火災でも効果的に消火できる

泡消火器は油火災が起きた場合にも効率的に効果が発揮できるように
考えられているのですね。

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