こんにちは、
元消防士YouTuberのKIYOYUです。
今回は、予防技術検定でも
よく取りあげられる
「防炎規制」の問題について
解説していきます。
防炎規制とは?
高層建築物、地下街及び特定防火対象物などの防炎防火対象物では、
防炎性能を持つ防炎物品の使用が義務付けられており、
それらには「防炎」の表示を付けるルールになっています。
昭和43年から
どん帳、じゅうたん、カーテン等の
防炎性能、防炎処理の必要性が重視され、
消防法にて定められることになりました。
該当するもの
幕の一種で、窓、出入口等の開口部等の目かくし、室の仕切り又はベッドの囲い等に用いるもの。
窓、出入口等の開口部等に日よけ、目かくし等を行うために用いるもの。
映写室において使用されるもののみならず、キャバレー等において遮光のために用いるものも含む。
じゅうたん(織りカーペット(だん通を除く。)をいう。)、毛せん(フェルトカーペットをいう。)、タフテッドカーペット、ニッテッドカーペット、フックドラッグ、接着カーペット及びニードルパンチカーペット、ござ、人工芝、合成材脂製シート及び床敷物(毛皮製敷物、毛製だん通及びこれらに類するものを除く。)をいう。
展示用パネル、掲示板、バックボード、仕切用パネル等に使用される合板をいうが、壁の一部となっているもの及び黒板に使用される合板は該当しない。
水引、袖幕、暗転幕、定式幕、映写スクリーン等を含む。
舞台部において使用される舞台装置のうち建物、書割、木、岩石等出場人物が手にとることのない飾付に使用されるものをいう。
立ち上っている状態で使用されるもののみで、コンクリートの養生、工事用機械等の覆いなどとして使用されるものは含まない
消防士は立入検査で表示を必ず見る
消防士が
査察、つまり立入検査で
防炎防火対象物に足を運んだ際は
必ず防炎の表示をチェックします。
例えば、老人ホームに行った時、
カーテンやじゅうたんが
防炎物品であるかどうかを
しっかりと探して確認します。
カーテンでもじゅうたんでも
端っこの目立たない箇所に
防炎のタグ(表示)がついているので、
かなり念入りに探さないと
確認できない場合があります。
私のYouTube動画でも
詳細について触れておりますので、
ぜひご活動ください。
予防技術検定の過去問
私が消防士のときに、
「防火査察」区分を受検したときに
実際に問われた内容です。
以下の文章に誤りはあるでしょうか?
考えてみてください。
防火対象物(防炎防火対象物)並びに工事中の建築物その他の工作物(総務省令で定めるものを除く。)とする。」と規定されている。
防炎防火対象物はほとんどが
特定防火対象物(特定用途防火対象物)
です。非特定は(12)項ロのみです。
ポイント
防炎規制は
特定防火対象物(特定用途防火対象物)
が主な対象ではあります。
正確に覚える必要があるとは
断言できませんが、
特徴は覚えておきたいですね。
唯一、
非特定防火対象物
(非特定用途防火対象物)
であるものとして、
(12)項ロの
映画スタジオまたはテレビスタジオが
含まれています。
こちらは特定用途にも思えますが、
非特定であり、尚且つ、
防炎防火対象物であるということを
覚えておきましょう。
また、消防法施行令別表第一で
定められている、各用途は
数字だけで問われても何項が何の用途なのかを
イメージできるようにも
しておきたいですね。
試験でよく問われます。
防炎防火対象物、対象の用途を整理
上記問題の正しい条文は以下のとおり。
消防法第8条の3第1項の政令で定める防火対象物は、消防法施行令別表第1(1)項から(4)項まで、(5)頃イ、(6)項、(9)項イ、(12)項ロ及び(16の3)項に掲げる
防火対象物(防炎防火対象物)並びに工事中の建築物その他の工作物(総務省令で定めるものを除く。)とする。
ということで、
具体的な用途を
整理しておきましょう。
16項、複合用途の場合は?
16項複合用途の場合は、
該当部分だけが
防炎規制の対象となります。
例えば1階が飲食店、2階と3階が事務所ならば
1階部分だけが防炎規制の対象となります。
ちなみに、(16の3)項は
「準地下街」の用途ですので
注意しましょう。
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