消防業務に携わる方で
「倍読み」と聞いて皆さんはピンとくるでしょうか??
「倍読み」規定とは、
屋内消火栓設備の設置基準を緩和する規定のことです。
屋内消火栓設備の設置については、
防火対象物の構造から考えなければいけません。
例えば、耐火構造や木造など、燃えやすさに違いがありますよね。
もちろん、木造は燃えやすい構造です。
そこで「倍読み」規定が適用されると、
各防火対象物の延べ面積に応じて要求される屋内消火栓設備の設置基準が緩和されます。
「倍読み」規定の例
主要構造部を耐火構造か、準耐火構造にした上で、
内装制限の有無により設置基準が変化します。
例)屋内消火栓設備(1項 : 映画館・集会場)の場合
🔥一般・非耐火(木造など)
▶︎500㎡
🔥耐火構造で内装制限無し
or準耐火構造で内装制限有り
▶︎1000㎡👨🚒2倍まで拡大
🔥耐火構造で内装制限有り
▶︎1500👨🚒3倍まで拡大
ちなみに内装制限とは、
内装を不燃化したもので、
壁および天井の室内に面する部分の仕上げを難燃材料とすることです。
気になる方は消防法施行令第11条第2項を読んで確認しましょう。
また上記はあくまで一例なので、
例えば11項神社・教会や、16の2項地下街など用途が変われば、
それに伴い、基準は変化していきますので他用途も要チェックです🔥
過去に、私が倍読みを適用したのは、
ある防火対象物に対して警告をかけるときでした。
当時「重大違反対象物公表制度」の業務を担当しており、
対象物の構造を調べていました。
警告する内容を検討した際、
屋内消火栓設備の設置を免除する根拠として、
倍読み規定を適用しました。
規定の適用によって、
屋内消火栓設備の設置義務については、
警告内容では触れませんでした。
消防予防業務に携わる方は知っておくべき規定であると思います。
消防用設備の設置を考えるとき、
構造に目を向ける事も大切な着眼点なんですね👨🚒
上記の「重大違反対象物公表制度」の事例も今後の記事で、
ご紹介していきたいと思います。
コメント