こんにちは。
元消防士YouTuberの
KIYOYUと申します。
今回は
消防法施行令第9条の
解説をしていきます。
消防法施行令第9条の考え方
消防用設備等の設置基準は
基本的には「棟ごと」です。
消防用設備等の設置は
単独用途であれば、
その棟の用途ごとにそれぞれ
設置基準が定められています。
3項なら飲食店の用途で、
7項なら学校の用途でというように
設備設置を考えます。
16項の複合用途の防火対象物のように、
一棟の中に複数の用途がある場合は、
用途ごとに、
小刻みに設備設置を
考えなければなりません。
つまり原則は、
各用途ごとに、個別に
一つの独立した防火対象物として
消防用設備等の設置基準を適用します。
しかし、
その上で確認しなければならない
「例外」となる設備が、
消防法施行令第9条にはあります。
例外となる設備
条文中
カッコの中をチェックしましょう。
それが「例外」にあたる設備です。
カッコの内側
カッコの内側で謳われている設備については、用途ごとに個別に設置を考えるのではなくて、
色んな用途の入っている防火対象物を、
丸ごと一体として設備の設置を
考えるものとなっています。
つまり用途は関係ありません。
「16項、複合用途」の防火対象物を
一体として
設置を考える「設備」が
カッコの中で謳われているのです。
具体例
例えば、
自動火災報知設備で考えた場合、
1階にコンビニと事務所、2階飲食店、3階カラオケがそれぞれ入った複合用途ビルであれば、
1階にだけ自動火災報知設備が設置されていても建物全体の安全は守れませんよね。
自動火災報知設備のような
建物全体で設置単位を考えるべき設備が
消防法施行令第9条の中の
カッコ内の設備ということになります。
なお、単独用途扱いとされる
コンビニ、事務所、飲食店、カラオケ
に設置すべき消防用設備等については
それぞれの用途で要求される設備を設置します。各用途をそれぞれ一の防火対象物として
個別に考えるのですね。
消防法施行令第9条
以下、消防法施行令の第三節の中に
第九条が含まれています。
第一款 通則
第八条
〜中略〜
別表第1 16項に掲げる防火対象物の部分で、同表各項((16)項から(20)項までを除く。)の防火対象物の用途のいずれかに該当する用途に供されるものは、この節(第12条第1項第3号及び第10号から第12号まで、第21条第1項第3号、第7号、第10号及び第14号、第21条の2第1項第5号
第22条第1項第6号及び第7号、第24条第2項第2号並びに第3項第2号及び第3号、第25条第1項第5号並びに第26条を除く。)
の規定の適用については、当該用途に供される一の防火対象物とみなす。
この節とは、上記を見てのとおり、
「第三節」の規定の内容ということです。
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